久しぶりに食べたケーキが美味しくなくなっていた。ファンだった製品が何だか少し安っぽくなっていた。初期の商品に比べて、素材の品質が悪くなった?など、好きだった商品が残念な姿になることが時々ある。
製造業出身なので、日本のコスト削減文化が悪い方向に出たのかなーと思う事がしばしばあります。利益率を高めることばかりを考えて、コスト削減に日々取り組むことで、本質となる価値までそぎ落としてしまったいるのかもしれない。
そんな状況に警鐘を鳴らしていたのが、ななつ星in九州のデザイナーの水戸岡さんの話があります。その他、たくさんの電車をデザインされているので興味がある方はググってみてください。
このななつ星in九州は、とんでもない職人技術の結晶の芸術作品!!
この芸術の塊の内装は、採算性(利益率)が良くないのではないかとの質問に対して、
水戸岡さんは、「正直に言うと、採算性は確かによくはないが、世界基準を満たしているものだ!!
多くの伝統的な日本企業は採算性(利益率の向上)を求めるがあまりに、世界基準に対して低いものを作ってしまう傾向にある。
勇気を出して、利益率を下げても、世界基準のレベルの商品を作るようにして欲しい。
利益率が下がっても利用者が爆発すれば、波及効果による最終的な利益は莫大なものになるのだから。」と熱いメッセージを述べられていた。
これは頭をガーーンと殴られたような衝撃でした。
この考え方を聞いて、すぐに浮かんだのが、浜松フラワーパーク理事長の塚本このみさん言葉(カンブリア宮殿に出ていたので、動画を見てほしい)。
損益分岐点ではなく、感動分岐点を越えたものに人は集まる。
効率主義にどっぷりつかって仕事をしてきた自分には深く突き刺さった言葉だった。利益の追求に
よって、利益を得られないという一見矛盾したところに本質がある。
力強い先達の言葉に、素晴らしい商品が生まれてくることを期待している。
私も組織コンサルタントとして、その支援が出来ればと考えている。