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教育の心構え-社員10人の社長講座⑬

· 社員10人の社長講座

今回は教育の心構えの話をしようと思います。

 

教育することが大好きな社長さんには大変残念なお知らせがあります。社長自らが教育することが出来るのは、社員10人までです。これはまだ組織が曖昧な社員10人だからぎりぎり可能となっています。

 

社員20名を超えて組織化が進んだ時に、スパッと管理職に社員教育を権限移譲しなければなりません。これは社長の人間性や能力・スキルの問題ではなく、組織の問題です。社長という地位があまりにも教育に不向きなのです。

 

これは社長講座①でもお話しましたが、社長と社員は時間軸が違います。社長と社員の価値観は全く異なっていると言っても言い過ぎではありません。教育している時は、表面上は社長が言っているので頷きはしているとは思いますが、理解できていません。また、社長は全然わからないという不満にもつながりかねません。

 

これからお話する教育の心構えは、社員10人の今と、これから生まれる管理職にお伝えして貰えればと思います。

 

それでは教育の心構え3つをお話していきます。

 

1)指導とは、自分の価値観を押し付けることではない。
これは指導している自分では一番気づかない部分かと思います。一方で、この人は自分の価値観押し付けてきているとは感じるものです。

 

この状態をお互いの物差しが異なっていると私は呼んでいます。人はそれぞれ自分の常識(レベ

ル)という物差しを持っている。そして他人も同じものを持っていると勘違いしがちです。

 

指導する側は、相手の持っている物差しに合わせて、求めるレベルを上手に調整しながら、教育していかなければなりません。また、求めるレベルが高すぎると乗り越えられない場合もありますが、これは仕方ないと思います。一朝一夕に人は成長していきません。

そんな場合は2)に注意してください。

 

2)イライラしない。感情のまま話さない。
こうなった場合に見られるのが、ヒステリックに怒ったり、イライラして八つ当たり、バカにする、けなす、脅すです。人間だから、こういう気持ちになるのはよくわかります。

 

ただ、部下が仕事ができないのは「課題」でしかない。

 

この気持ちを持つこと、アンガーマネジメントを学び怒りの感情と上手く付き合っていく事が大切です。ヒントは6秒怒りを我慢すれば、怒りを消化できるようになります。詳しく学ぶ前に、これ

から取り組んでみてはどうでしょうか。

 

感情もうまくコントロールできたら、3)の考えになります。

 

3)やれないままを放置しない。
最後の最後の心意気は、あきらめない、嘆かない、見捨てない、無視しない。です。めちゃくちゃ大変ですが、社員10人の社長は社員をあきらめてはいけない。

 

この時点で将来の管理職候補は社長の背中を見ています。社長の絶対に教育を諦めない姿勢を今後の教育の基準にします。

 

教育はあきらめてはいけないものだと認識してもらいましょう。

 

組織化に進む過程での教育の心構えをお話してきました。最後にあらためて、教育できるのは現段階だけです。そして、教育の基準を魅せる事ができるのもこの段階までです。

 

かっこいい社長の教育する姿を魅せてあげてください。